1892年(明治25年)の創業。平成25年酒造年度の石高60石で、日本一小さな酒蔵。「原料の生産から 仕込み 嗜みまで とことん地元にこだわった 真の地酒造り」を行っている。
射美は、地名の「揖斐」と「美酒を射る(造る)」を掛けて命名。ラベルの文字は、愛知県春日井市の女性書家の小林千鶴さんの手によるもの。
また、キャップに書かれているキャッチの「日本一小さな酒蔵」は酒ジャーナリスト&エッセイストの葉石かおりさんが書かれたもの。
使用米は自社開発の揖斐の誉。岐阜県で使用頻度の高い酒造好適米はひだほまれですが、軟質で心白が大きいため高精白に向いていません。揖斐の誉(AMS17)は、付加価値の高い吟醸酒、大吟醸酒の地域ブランド酒製造に対し、「山田錦」に近い醸造適性を持ち、かつ岐阜県美濃平坦地に適する栽培特性を有する品種が切望されたことから、母株(種子親)に短稈で耐倒伏性、草姿特性のある「若水」、父株(花粉親)に「山田錦」を用いて1994年に交配されました。
また2004年にこの「AMS17」を母株(種子親)、父株(花粉親)に「モチミノリ」を用いて交配し、揖斐の誉(AMS18)が出来ました。改良は続けられ、F7~F9世代:3系統群で母親の若水の血を強く受けた揖斐の誉(S7)も評価が高く、より白く丸い。
現在はこの二種類の揖斐の誉(AMS18)、揖斐の誉(S7)が「射美」に使用されている。千粒重は27gほどで大きく、心白発現率は33.4%(AMS18)、42.9%(S7)とひだほまれと同等ながら、中心に寄るため高精白ができる。(H29年10月31日受理 品種登録出願番号 第32558号)
射美 WHITE 16
ラベルは白地のセンターに光沢感が違うだけの白で銘柄の「射美」が趣のある字体で書かれています。左に醸造元情報と社印だけの非常にシンプルなものとなっています。
上立ち香は、穏やかながら心地良く、ミルキーに香ります。おおっ、香りの時点で粘度を連想させるのも珍しい。
含むと、うわぁ♪、甘い!。メロンソーダの炭酸抜き?、香りからの想定通り粘度のある甘味は練乳を思わせます。最近飲んだ中ではもっとも甘い。後半、ここからが白麹の見せ所と思いきや、クエン酸の雰囲気はさほど出さず、むしろ原料処理の綺麗さで引き上げていきました。
もう一度注意深く含む、これだけ甘味が強いにもかかわらず、その質はシンプルで味が多いわけではない。口中で捌けていく様は、ふわっふわのかき氷。ラベルのイメージにぴったりです。旨いっす。
感想のつづき、購入先(販売店)情報は下記リンクの日本酒ブログへ
製造年月日:H30年03月
射美 WHITE 16 データ
使用酵母 | 自社培養酵母(SG18) |
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使用米 | 麹米、掛米共、岐阜県産揖斐の誉AMS-18、50%精米 |
アルコール度 | 16度 |
容量 | 720ml |
価格 | 1,800円(税別) |
射美 WHITE 16に関するリンク
2018/05/吉日 射美(いび)「純米吟醸」WHITEホワイト16(日本酒ブログ)
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